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CHa-Ki 的思考回路
2012年02月22日:福島第一原発のスケール
その2 JCOの事故で核分裂したウランの量は1mg
思考回路初のシリーズもの。原発のスケールを3回にわたって様々な面から検証していきます。1mg〜1000億トンまでを同じ土俵で考えていきます。20階建てのビルに相当する建屋の中には一基100トンのウランがあり、JCOの臨界事故で2人が亡くなった時に臨界に達したウラン燃料は1mgで、原子炉を冷やす冷却水は毎秒70トン必要で、年間で1000億トンの海水温度を7度上昇させている・・・
昨年12月16日の思考回路で、原発施設のスケールを考えてみました。「1〜3号機合計約280tのウランとプルトニウム(の瀬戸物)が2800度の高温でドロドロに溶けて圧力容器の底を溶かし・・・」と書きました。単位はトンです。
原発の大きさからメルトダウンした塊りの重大さを追及してみましたが、今回は逆に小さいレベルでのスケールを考えてみようと思います。
本来、地球規模での被曝を考えなければいけない状況ではあると思いますが、ミクロなデータも見てみます。
こうしてみると、よりショッキングなデータに見えますが、事実は事実として受け止めなければなりません。
さて、1999年の東海村JCOの臨界事故を見てみます。「臨界」という言葉の中身をチョットだけ書きます。
臨界とは、核分裂が持続的に起こることで、原爆は臨界を瞬時に拡大させ、原発は臨界を制御しつつ長時間臨界状態を持続するという違いだけです。
核は瞬間、原子力は長時間という差だけですね。核も原子力も原理は全く同じです。日本では核=悪、原子力=善ですが・・・
JCOに戻します。
原子炉でもない単なる核燃料加工工場(JCO)でおきた事故は大きな警鐘を鳴らしていました。
実は、核分裂反応を起こさせるのはそう簡単なことではないことは良く知られています。起こし難く、停め難いというやっかいなモノです。
ところが、JCOではウラン溶液の投入作業中に突然核分裂が起こってしまいました。申し訳無い言い方ですが、作業員の方は「今自分が何をどうしているのか」という理解はあまり深くなかったと思います。
事故後、避難勧告等出されましたが、結局、市民700人が被曝しました。
作業員も当然大きく被曝し、某国立病院で診療を断られ、放射線医学総合研究所という専門病院でも被曝量から「救命不可能」と断られ、御用学者の巣窟(そうくつ)である東大病院に運び込まれたとき、普段と変わりなく普通に看護師さんとおしゃべりしていたそうです。
被曝から1週間経ってもチョット日焼けしたかな?程度の状況でした。
しかし、1ヶ月後には皮膚は焼けただれ、体液が皮膚から漏れ出て、既に内臓も骨も細胞が再生されず下血し、毎日10リットル以上の輸血・輸液、膨大な麻薬で83日間(人間的ではなく、医学的な)生命を維持しました。日本医学会の総力をあげて延命(拷問)しました。普通なら2週間以内に亡くなっていたそうです。
何もわからぬまま作業をして、気が付いたら病院にいて、看護師さんと普通に話していたんですが、それから3ヶ月もしないうちに筆舌に尽くしがたい苦痛を受けて亡くなったのです。
難しい数値は割愛します。
これだけは知っておくべきだと思います。
上記JCOの事故で核分裂したウランの量は
1mg
です。
1gの1000分の1です。どなたか、これを感じられる、表現できる方いますか?
夏になると人を刺すアカイエ蚊の体重は3mg程度です。その1/3の重さです。吹けば飛ぶような・・・は将棋の駒ですが、吹かなくても飛ぶような微量なのです。
1945年、広島の街を壊滅し、10万人以上の人を虐殺した原爆で燃えたウランの量は、
800g
(80万mg)
それでも1kgまでいっていない量です。これで、JCOの80万倍の量です。
福島第一原発の1〜3号機は合計約200万キロワットなので、1年間に燃やすウランの量は、
約2t(20億mg)※
JCO事故では2人の作業員の方が亡くなりました。
たまたま2人しかいなかった、ということです。5人居れば5人の方が、10人居れば10人の方が亡くなったということです。
前回の思考回路で、トンというスケールを出しましたが、今回はmgというスケールです。
どう判断するかはこれを読んでくださった皆様にお任せするしか手立ては無いのですが、1mgからトン 単位まで同じ土俵で考えなければならないことだけは事実のようです。
参考資料:「原発のウソ」(京都大学原子炉実験所 助教 小出裕章先生)より一部抜粋
20111216:福島第一原発のスケール その1 おバカな冷温停止状態の宣言 と 究極の放射能対策
20120308:福島第一原発のスケール その3 温度が7度高い水
※1年間に発電量100万キロワットあたり1t のウランが燃やされます。全国規模で考えれば、1年で50t近い「死の灰」を作り出しています。この膨大な死の灰は岐阜県の東濃地区に埋め立てるべく国と電力業界が暗躍しているようで、その見返りはリニア新幹線の駅を東濃地区に作ることのようです。うよ曲折の他県に比べ、岐阜県は反対意見も出ず、すんなり東濃地区に決まっています。
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