ご 質 問 お答え(CHa-Ki )
デジタルテープをアナログテープにダビングすると画質は落ちますか。DVデッキがまだ買えないので、現在DVカメラでとった映像をいったんS−VHSに落として編集しています。タイトル、BGM、ナレーションを入れて出来上がったのは、DVテープから見れば孫テープになり、さらに友人に送る場合、HiFi音声にするためにも一度ダビングして曾孫テープにします。画質は当然落ちます。この場合「孫テープをいったんDVカメラに取り込んでデジタル変換すれば(例・TRV900)、あとはDVカメラからVHSなりS−VHSにダビングして、出来上がったのは孫テープと同じ画質になる」という人がいますが、このことが可能かどうかご教示下さい。 根も葉もない全くのデマです。

但し、コピーしたものとDVを通してコピーしたものとの比較では様々な要因があり、一概には言えないこともあります。この要因は、きちんと書くと数十ページにも及ぶ膨大な解説になってしまうので、ここではその基本を簡潔に記載します。
1.間に何かを通してダビングした場合、元の素材より画質が向上することは絶対に有り得ない。これは、簡単に理解できると思います。ダビングする相手がどのフォーマットであろうとデジタルであろうとこれは不変の原則です。逆にいえば、画質が向上するということは、元の画質を何らかの形で変化させているのであるから向上(したように見える)するということは劣化しているということ。
2.ところが、本質的なものは変わらないものの、見かけ上画質が向上したように見せることは可能。特に放送用デジタルフォーマットにおいては限界に近いまで入力された画質をキープすることができる。このとき、VHS素材の映像とそれを放送用デジタルにダビングした映像を同時に見る場合、放送用はその強力な補正機能で、非常に安定した映像を送出するため、一見、画質が向上したように見える。(本質的な画質は全く同じであっても)
3.VHSなど民生フォーマットは、再生時(より綺麗に見せる為)様々な(余計な)回路を通す。実は、これが編集(ダビング)の大敵で、結果的にダビング特性を落としてしまっている。つまり、VHSを再生して見ている映像はテープに記録されている信号をイヤというほど補正したもので、これは、ダビングについても同様で、補正(劣化)されてしまった信号は決して元には戻らない。
4.もし、デジタルにダビングすれば元の画質を維持できるのなら、誰も高価な放送機器は使わない。御存知のように、ノンリニア編集をする場合、アナログとデジタルの変換機(通常ボード)を 使います。これは、3万円から数百万円まであります。もし、DVが画質劣化させないボードを持っているのなら誰が数百万円もするボードを使うの?
5.VHSからDVにダビングしたものが元のVHSと同じクオリティーだと仮定すれば
VHS〜ダビング〜VHS = VHS〜ダビング〜DV〜ダビング〜VHS
という式が成り立つ。更に、DVがとてつもなく高クオリティーだとすれば、
VHS〜ダビング〜VHS =< VHS〜ダビング〜DV〜ダビング〜VHS
となる。2番目の式は2項の理由から見かけ上として有り得る(実験したわけではないので不明ですが)。いずれにしても、アナログ素材と同じクオリティーのダビングテープを作ることは不可能。それより、画質を優先させたいのなら、音はノーマル(リニア)でもいいんじゃないですか?
メール相談室へ戻るメール相談室へ戻るメール相談室へ戻る
メール相談室以外のページから来た方は、左の「閉じる」ボタンで元のページへ