ご 質 問 お答え(CHa-Ki )
通りがかりの物です・・・・

スローの説明のところで気になったのですが、基本的には、テレビは1秒間に30枚の画を収録(約30フレーム)、その画をNTSCの規格から(当時は技術的にこうするしかなかった)1フレームを2フィールド(奇数・偶数の走査線)にわけて再生する・・・のではないでしょうか?

確かに1秒間に60枚の画(30枚の画を分割した画)を出してはいますが、決して1秒間に60枚の画を収録しているわけではない。のではないでしょうか?

(プレステなどのゲーム機ではこの限りではありませんが・・・)
まず、根本的なところから。
NTSCは日本・アメリカ・中南米・韓国など一部の国(他の多くはPAL/SECAM方式)で採用されているカラー放送方式です。従って、本来、モノクロ放送の規格のお話をしなければなりませんし、スローに関してはカラーとは何の関わりもないので、テレビとしての素性を考えていかなければなりません。
http://www.nowdo.com/production/j_interlace.htm
をご参照ください。
以降、NTSCカラーテレビ信号(現在はモノクロ放送は無く、全てNTSCカラー信号としてモノクロ放送しています)として記載します。また、正確には60枚・30枚ではありませんが「約」は省略します。
創成期のテレビでは放送(当然、当初VTRなど存在しなかった)するための電波の帯域とチャンネル数の兼ね合いを考慮して双方の限界を考えました。そこで、帯域を狭くするためには60枚の画像を交互に(少ない帯域の画を)送り、テレビで順々に(正しくは、4フィールド=15分の1秒で1サイクルになっていますが・・・)表示するという方法が考えられました。これが、飛び越し走査(インターレース)です。もし、この方式ではなく、ノンインターレース(パソコン画面のように)で送るようにすると、現在、東京では地上波7チャンネルを見ることができますが、これが3〜4チャンネルになっていたでしょう。
ちなみに地上波デジタルはこの部分に注目し、少ない帯域に多くのデータを送れるようにして多チャンネル化しようとするものです。
前項でも書いたとおり、テレビ信号をテープに記録するためのものとして後から出てきたVTRというものは、テレビ信号を記録するという大原則に立っているわけですから、1秒間に60枚の画を録画しなければなりません。放送電波もVTRも60枚の画を送る・収録する・再生するということです。あくまで、VTRから出てくる信号は、60枚でそれをテレビで連続表示しているといこと(放送機器では、一時停止の際に60分の1秒の画を見ることができます)になります。このへんはどうやって記録しているかというテープのフォーマットを見れば一目瞭然ですが、なかなかそういう機会もないと思いますので、簡単に理解することは難しいかもしれませんが、もしかしたら、これが参考になるかもしれません。
http://www.nowdo.com/production/j_helical.htm
以上が基本です。
さて、最近のデジタル形式のビデオやMpegなどでは、チョット変化技を使っています。ご質問の件はこのことを言っていると思いますが、まず、基本を理解していないと進みにくいので、上記の基本を記載させていただきました。
家庭用のDVに関しては、仰るとおり、30分の1秒ごとのフレームとしてデジタル記録を行っています。概略の流れは、次の通りです。
  1. CCDで1/60秒毎のフィールド受光
  2. 1の信号をフレーム(1/30秒)に合算
  3. シャフリングを含めた画像処理
  4. テープへ記録
再生はこの逆になります。1/30秒毎にフレームメモリーに読み込み、NTSC信号にあわせて1/60秒毎のフィールドとして出力します。
1/60を1/30に変換して記録。1/30を1/60に変換して出力(再生)という実にややこしいように見えますが、恐らく、次の点でこうする方が便利だったのだと思います。(正確なところはソニーに確認中です)
  1. テープ速度が遅いので、記録機構としては1/30の方が有利。
  2. 信号処理も1/30毎のほうが有利。
これまでの1インチやβカム、VHS、ベータに慣れた方には非常にわかりにくいと思いますが、デジタル処理という分野はアナログ人間にとっては難解なものです。私は電気屋ではないので、このへんの処理の詳細はわかりませんが、将来はもっと複雑(アナログ人間にとって)なことになっていくのでしょうね。
ついでに、液晶モニター(フレームメモリーを使って面で表示)を除けば、テレビ(CRT)というのはある瞬間を見れば点でしか表示されていません。CRTには残像がほとんど無く、人間の目の残像を利用してあたかも面として表示されているかのように見えてしまうのが勘違いの元かもしれません。点が線になり、線が面になるということです。一画面を一度に送るなんてことは、不可能な方式です。電波が送られてきた順番に点で表示されているんですね。
人間の生活や感性(特性?)をうまく利用したものがテレビ放送の中ではたくさん使われて(ごまかして)います。聴覚特性を利用した編集なども当たり前のように行われています。
話を戻しましょう。テレビに入力される画像はあくまで60枚の画です。放送だろうがVTRだろうがプレステだろうが、変わるものではありません。放送(電波)と同じ形で入力しないとCRTには映し出されません。アナログではこの壁を打ち破ることはできないでしょう。もちろん、将来、デジタル化(圧縮化)の技術が進み、面として送ることもできるようになるとは思いますが・・・。
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