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2:1インターレース(NTSC)                  2000年更新

NTSC: National Television System Committee =アメリカ・日本・中米など一部の国のカラーテレビジョン方式。世界の趨勢はPAL(SECAM)。
 
昔々、テレビジョン放送が始まった頃、今で言うプログレッシブ(ノンインターレース:コンピュータモニターと同様上から下まで順順に走査していく方式)が先ず考えらましたたが、技術的というより当時の電波事情がその要因となり、少ないデータに変換して送ることにより、画質よりたくさんの局が様々な放送ができる放送システムが考えられました。

それがインターレース。

一つの画面(フレーム:約1/30秒)を2分割し、最初の画面(第一フィールド)で送った走査線の間を補間する形で第2の画面(第二フィールド)を送り、合成する形で1つのフレームを完成させていく方式です。

走査線の数が525本という奇数になっているのも画面を2分割するための必須条件。
プログレッシブに比べチラツキが発生しますが、動く画像を想定するとそれほど気にならないレベルで放送できるため今日まで続いています。

1/60という数字はアメリカの電力供給が60Hzであったため電源ハムノイズの影響を受けにくいことから採用されたと思われます。

ちなみにPAL/SECAM方式は50Hz・走査線数625本となっており、垂直解像度は高いが俗にPALフリッカーと呼ばれるチラツキ(一般の人には気がつかない程度)が若干生じます。
第一フィールド 第二フィールド フレーム
第一フィールドの最後のラインが画面中央で止まって、第二フィールドの最初のラインが画面中央から始まっているのは、走査線数が奇数であるため。

もし、偶数だったら画面の右下端から左上端へ戻るために新たな回路(電子ビームは基本的に中央にしか飛び出さないが、それを偏向ヨーク(磁石)を用いて水平方向・垂直方向に振らせているだけなので、斜めに戻すことはとても複雑になる)を設ける必要が生じてしまいます。

ちなみにサブリミナルというのはフィールド(約1/60秒間)に別の映像(業界では自主規制。フレーム(約1/30秒間)に別映像を入れることはタコなミス編集)を挿入することです。

※フィールド/フレームを「約」という表示にしているのは、正確には割り切れない数値の為です。
約29.97と書くより、約30と書いたほうが間違いが少ないと思います。

正しくは29.97002997・・・と延々つづく数値です。→詳細はこちら

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