PageTOP

能動ドットコム > ビデオ制作 100のルール > 撮影のルール
撮影 Rule.008 構図8「対称と相似」その2 
前回、正方形ということで相似だの、小紋だの、と意味不明なおバカなことばかり書きましたが、心を入れ替えてまじめな構図の話に戻します。

さて、正方形というのは長方形と違って上下左右の辺の長さが同じです。
これは、ある意味「円」と同様とも言えます。

円の中にあるもの・・・日本人ならだれでも持っている「家紋」
 
上から、織田信長、徳川家康の家紋です。

衣装はもとより、武具や瓦にまで、あらゆるところに描かれるものですが、古くは平安時代にまでさかのぼるというから日本人の美意識の高さには驚かされます。
織田信長
これらの基本が「対称と相似」
海外では紋章(エンブレム)ですね。
最近では、ロゴや自動車のマークがわかりやすいかも。

左右上下対称だったり、あらゆる方向の相似だったり・・・
徳川家康
美の一つの完成形としての対称=シンメトリックが見えてきます。
簡単な例としては、トランプですね。いや、大統領じゃなく、カードです。
絵札にはよく上下対称に人が描かれます。
 
ここで「あれ?」
と思った方も多いと思います。
トランプの絵札は「対称」ではなく、左右逆に描かれます。
実は、上の徳川家の家紋も葵の葉柄が対象ではなく、円周方向に同方向すなわち絵札と同じように描かれています。

あくまでもシンメトリックにこだわるのではなく、柔軟に「対称と相似」で描かれていることも少なくありません。
家紋を探すと結構な数の非対称に出会います。
巴や鷹羽や矢羽、蝶・鳥などの顔の向き、謙信や三成の文字などは非対称です。
非対称でもバランスのとれた非対称であり、良く考えられています。
 
構図のルールとして考慮しなければならないことに「対称」があるわけですが、それが実践としてどのような場合に必要かを書いておきます。
 
対称っぽい構図はNG
としておきましょう(笑)

まじめに書くと、
シンメトリックに撮りたかったのに微妙に外れてるのがNGです。

よく、お寺の本堂などに見られますが、思いっきりシンメな建物があります。
この場合、撮り方としては

1.完全にシンメトリックとなる構図
2.少なくとも30度くらいの角度を外した(立体感を意識した)構図

の2通りしかないと考えていただいて結構です。
 
建物でもブツでも同じですが、いちおう、シンメトリックは常に頭の片隅に陣取っています。

対称が必要か?不要か?という2択が、被写界深度などの複雑な構図を考える前にまずつぶしておきたいところなのです。
 
次回:「望遠と広角レンズの使い分け」
結局、「ちょっとずらした構図」という考え方が間違っている。
すなわち、シンメか思いっきりずらした構図しかないから、立ち止まってファインダーをのぞきながらあ~でもない、こ~でもない、とちょっとずつ「ずらす」ことはしないし、ちょっと動いて撮るなんてこともない。
よほどのことがない限り、決まりきった構図はルールに従って撮るので、やたらと速い。
そういう撮り方をしていると、麦わら帽子かぶって、手ぬぐいぶら下げていても「あの人はプロ」とすぐにバレてしまうらしい・・・
100のRule   映像制作の能動ドットコム