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CHa-Ki 的思考回路
2016_1018:SDカードのRead/WriteとAvc-Intra50のお話
久しぶりにチョットだけ専門的な話です。

ざっくりですが、今、ハイビジョンの解像度は特殊用途を除けば大まかに3種類あります。

XDCAM、Avc-Intra100等の1920x1080i。デジタル放送、HDCAM、Avc-Intra50等の1440x1080i。民生(家庭用)のHDV 720P等の1280x720Pの3つです。

放送を考えると、原則1920x1080iか1440x1080iです。(iはインターレースの略)
今使っているカメラは2013年に導入し、Avc-Intra100、Avc-Intra50に対応しています。

その中の、いろいろなSDカードを使ったAvc-Intra50対応について実測値を見てみたいと思います。
ぶっちゃけ、パッと見の画質的にはAvc-Intra100も50も変わりません。

しかし、記録という面では大きく異なります。
Avc-Intra100では100Mbps、Avc-Intra50では50Mbpsで記録されます。
  ※「数字はもう、いいや!」というかたは、表が貼ってあるところまで飛んでいってください(笑)。

ここで出てくる単位Mbpsというのは、
Mega bit per second(メガ・ビット・パー・セカンド)
で、bitを8で割るとbyte(1024という細かいところは割愛します)になるので、

Avc-Intra50では、50÷8=6.25Mbyte/sec(=MB/s)になります。

記録媒体(P2カードやSDカード)がこの速度以上で記録する能力があれば収録可能です。

もちろん、これは、ファイル構造としてなので、実際には、64GB表示の記録媒体に約140分収録可能です。

記録媒体で考えれば、64GBで140min記録できるので、約8MB/secの記録(SDカードのWrite)速度があればとりあえず、記録できるはずです。
※表示に問題がある場合、50?8みたいになっていたら、割るの記号です
イコールも全て上下にチョンチョンがある「だいたい一緒」という奴です
『P2カード』というのは、名刺くらいの大きさの、CardBus規格のカードです。その内部に4つの高速SDカードを組込み、

1.2枚づつでストライプ+ミラーでRAID01または10を組んで倍速で動かしながら、バックアップをしている?

2.そもそも4枚でストライピングRAID0を組んでいる?

のかは不明(あまり明確な資料が無い)ですが、RAIDで高速にしていることはメーカー発表です。

電気・機械オンチの私が作るなら1.にします。もしくは8枚入れて作るかな?
そういう複雑怪奇なことをしているからか、64GBのP2カードが62,000円です。

64GBのP2カードでは、Avc-Intra100で1時間収録できるので、例えば2カメで2時間回す時は、P2カードだけで25万円かかるわけです。
Avc-Intra50で2時間強なら12万円強。

これを高いとするか安いとするか・・・
P2カードは4枚(約25万円)使っていて、これ以上の投資は難しい、そこで、使用制限はあるけど安くて便利なP2カードアダプターという代物を使ってみます。

注意書きとして、
■SDHC/SDXCメモリーカードは、Avc-Intra50まで。
■2GB以下、また128GBを越える容量のSDメモリーカードは使用不可。
などと書いてあります。

そこで、いろいろなSDカードを試して、その結果をみます。

付け加えますが、
2GBのSDカードは使えない、128GBのSDカードは使える、と読みます。

やっと、ここからが本題です。
結論から書くと不思議なことに、使えるSDカードがグチャグチャ滅茶苦茶です。

最初にP2カードを作ってるPanasonicのSDカードならと12,000円の64GB高級SDカードを入れたら、うんともすんともいわず、Panasonicに確認したら、

■SDカードの「スピードクラス3」には対応していない

という信じがたい話でした。(この時点でPanasonicのSDカードにスピードクラス1は無し)

やむを得ず、そのカードは「やまゆ」のSanDiskのカードと交換してもらいました。

「じゃあ、いいよ!」とTranscendの3,000円チョットの600倍64GBカードを入れると、まんまと記録可。
OK〜〜、と同じカードを2枚ゲットして入れると今度はフォーマットさえできない・・・
じゃあ、その1枚は2011年に買ったチビ(家庭用ビデオカメラHDR-CX560)に使って。
もう1枚を、と入れると、やはり、フォーマットできない・・・
では、そのカードはコンデジに使うことにして・・・

もしかすると、最新高速SDカードはダメなのか?

ということで、さらに安い2,500円のTranscendの64GB、45MB/s 300倍速などという半分の速度のカードを導入して、フォーマットOK、記録もOK!気を良くしてもう1枚ゲットすると、それも記録OKで
「ふふっ・・・遅けりゃ(古い)いいのね?」
それから1年チョット、年に2度ほどですが、確実に使うので、万一に備えてもう1枚買っておこう!

UHS-1 スピードクラス1で45MB/s 300倍速と探すと、もはやそんな遅いSDカードは逆に1万円を超えるような希少価値価格逆転現象が!

う。うっ。汝いかんせんと?
確かに300倍は無いけど、400倍ならある・・・微妙です。

また、おかしなことになってはと、お試しで1枚2,400円でゲットしました。
まんまと、フォーマット成功!64GBフルで記録を2回してみてOKでした。

やれやれ、とは思いながら、気になってきてSDカードの記録速度を測ってみました。
(これが運の尽きとは・・・)

使用する計測ソフトは、デファクトスタンダードとも言えるフリーソフトの
CrystalDiskMark 5.2.0
です。

興味無かったので今まで使ったことはありません。
ベースとして、SanDiskの32GBと64GBを記録したものが下図です。

計測したパソコンは、講義用のノートパソコンで、7からアップしたWindows10 Intel Core i7-4700 2.4GHzでRAMは16GB積んでいます。

差込口のUSB3.0端子にUSB3.0のSDカードアダプターを付けて、そこにSDカードを挿しています。
EDIUS6.5がサクサク動いているので、ごくごく、普通のパソコンかと思います。
 
SanDisk 32GB 95MB/s SanDisk 64GB 95MB/s
さすがと言わざるをえませんね。Write(書き込み)でこれだけの速度を出せるSDカードはそうざらには無いと思います。
何度計測してもほぼ変化ありません。
次のベースとして、Transcendの64GBで速度が45MB/s 300倍と90MB/s 600倍のものです。
Transcend 64GB 45MB/s 300x Transcend 64GB 90MB/s 600x
45MB/s 300倍はそこそこで、2枚ゲットして2枚とも使用可能です。Avc-Intra記録さえできれば早いも遅いも無いのだ!

90MB/s 600倍はSanDiskにせまる速度です。
前記の通り、この600倍のSDカード3枚のうち、Avc-Intraのカメラに使えたのは1枚だけです。
打率低過ぎ!
同じメーカーの全く同じ表記のカードの何が違うのか?理解できん!
これが、私の電気機械オンチの元凶だ!

数回の計測数値はほとんど変わらないのに、Avc-Intraで使える確率3割っていうのも・・・賭けというのは、ほぼ半々じゃないと成り立たないのだ!

しかしながら、1枚は間違いなく使えているのでいちおう、比較ベースにはなると思います。
そして、次が今回仕入れたTranscendの64GB UHS-1 スピードクラス1で速度60MB/s 400倍というSDカードです。
計測結果です。
1回目 2回目
Avc-Intra50でメモリーフルまで記録〜フォーマットを2回繰り返してから計測しました。

最初は順当ですが、念のためもう1回と計測した2回目があり得ないほど極端に落ち込んでいます。何もしてないのに・・・

どこで何が引っ掛かった?
3回目 フルまで記録〜フォーマット後に計測 4回目、再度フルまで記録〜フォーマット後に計測
さらに、再度Avc-Intra50でメモリーフルまで書き込み(3回目)、フォーマットした後が左、超ヤバい数値が出てきました・・・

これはマズイ!と、もう1度同じことを繰り返した(4回目)のが右です。

左の数値は上記のごとく、記録できるはずがない数値ですが、実際に収録したAvc-Intra50での映像・音声の記録に欠落など無く、正しく録画できています。

結論の書きようがないのですが、とにかく、バラバラです。
どれを信じて良いのか全く見当もつきません。

その他のSDカードは大きな数値変化が無いので、このカードだけ何にも使えない最悪の「原因不明」です。
『正しく収録できている』ことが最も信頼に値するならこのソフトかパソコン(カードアダプタ含ハードウエア)の不具合、

『ベンチマークソフトが正しい』のなら、ハードウエアかSDカードが悪い、

『問題なく計測できて収録もできている他のSDカードがある』わけなので、じゃんけん状態で、どれも正しいし、どれも間違っているみたいな感じでしょうか・・・
もちろん、仕事で使うんだから、ちゃんとしたものを使いたいのは当たり前ですが、1日の撮影で多くても30秒、1年間で完パケに使う時間はせいぜい1時間・・・10年間で10時間使うために30万円の投資をするような気にはなかなかなれないのが人情です。

30万円あれば、どんだけ美味しいものが食べられることか。
Transcendでは先の300倍を無くしてこの64GB400倍60MB/sに変更したようです。

どうもまだチョット、アヤシさが漂います。
製造ラインがこなれる(当たりが付く)まで少し待てば安定するのかなぁ・・・?
「知らなかった・調べなかった」ことにして、もう1枚同じカードを買ってから考えるのがイイのかなぁ・・・

たとえ2,400円でもドブに捨てるのはイヤだし・・・
どうせダメ元ならUHS-2にして、後々使えるようにするかぁ・・・
Panasonicがまともなカメラを売れば何の悩みも無いのに・・・
Addendum:
SDカードの「UHS-1 スピードクラス3」問題などに関してパナソニックにメールしたら、電話をもらい、丁寧に、やわらかく、腫れ物に触るかのように「使えない」という意味のことを言われました。

『今のところ、使えるか使えないか断言できませんが、貴重なご意見・ご要望として技術部に伝えます』云々。

いわゆるお約束の「前向きに検討(できないけど頑張る姿勢は見せるぜ!)」かぁ。

『マイクロP2カードなら1枚35000円なので4枚でも15万円で済みます』って、五十歩百歩じゃろ!

「2011年の家庭用ビデオカメラに使えて、何で2013年の放送用のカメラに使えないんだ?!」と文句の一つも言いたかったのですが、言っても仕方ないので泣き寝入りですね。

池ソの呪い・・・四半世紀以上、池上とソニーを使ってきて、急にパナソニックにしたバチが当たったと思って、ソニーに戻る算段を考える今日この頃です。

早すぎますが、追記です。
あやふやな中で終わらせたくないので、ついつい、Lexar(レキサー)のSDカードを初めて買ってみました。
Lexar SDXC 64GB 633x 95MB/s PROFESSIONAL UHS-1 Speed class 1

アメリカのメーカー(マイクロン)ですが、Made in Koreaの表記があります。
マイクロP2カード1枚の金額で10枚買っておつりが3000円近く戻るような金額です。
4回計測して、最も遅かったものを載せておきます。

これなら、ビデオだけでなく、アマチュア向け写真用としても使えるのではないでしょうか?
ファイルの大きさにもよりますが、よほど連写しなければストレス無いかも。
能動ドットコムはまだ4Kに移行していないので、4Kではどうかという疑問もわきますが、4K狙いならこのカードはアウトオブ眼中でしょうから、HD合格ということにしておきましょう。
もちろん、HPX600などのAvc-Intra50での収録4回でノーエラーです。
なんだかんだ考えて、あっちこっち手出しする前にこれにしておけばよかったというのは後の祭りですね。
責任とれませんが、これからAvc-Intra50で安いSDという方にはこれでOKという結論で。
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