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CHa-Ki 的思考回路
2017_0425:Panasonic Lumix DMC-GH4 徒然抄 その2
今回は、DMC-GH4の4K動画です。 

そもそも「CMOS系の撮像素子を使うんじゃねぇ!」「CCDに戻せ!」という原則論を15年にわたり言ってきて、これからも言い続けますが・・・
と言っておきながら、自分でコケるとは何とも情けない話です。

  ※ここでは「CMOS」とPanasonic系の「MOS」は同じものとして書いています。
  ※数字がNGな方は3コマ飛ばして「前々回の・・・」に進んでください。

デジタルというものは多かれ少なかれ「圧縮」という作業が不可欠です。

その圧縮技術はコンピューターの発展そのものとも言えるほどです。

膨大なデータを小さくできれば計算も簡単だし、ということは、バッテリーも長持ちするし・・・等々
  ※(実際にはそこにエラー訂正技術も加わりますが割愛します)

コサインさんが一家離散!みたいな話ではなく、も少しザックリいきます。
   ※ザックリがイヤな場合は「DCT変換」でググってください。

まず、わかりやすいところで音の圧縮を考えます。
   ※大好きなジュリーアンドリュースがトラップの子供たちに教える「ドレミの歌」の一部分です

「ド・ミ・ミ・ミ・ソ・ソ」
周波数をそのまま記録するなら、(単位はヘルツHz)
261.626 329.628 329.628 329.628 391.995 391.995
ということです。

ここで、直前の音に対する「変化量」に着目すれば、最初は261.626Hzですが、次のミは「ド」からの変化量、次のミは前のミと同じだから変化量ゼロ、という流れで、
261.626 +68.002 0 0 +62.367 0
となります。

これで、36個並んでいた数字が19個に減りました(ADPCMをザックリいきました)。

自然界は「そんなに急に変化することのほうが少ないよ」という考え方に従えば、とても理にかなった圧縮方法です。参考資料:音の記録

 

※ちなみに映像の場合は平面軸と時間軸も考えます。
平面の隣りどうしの変化量とともに前・次の画面の変化量も3次元的に捉え、ドロップアウトを補償する手法(3次元DOC)が考えられたのはもう30年以上前の話です。変化量を計算に入れるお隣さんを4軒か、16軒か、32軒まで考慮するのかが、画像処理の価格の一つにもなりますが、ここでは割愛します。

 

4Kブームが始まった頃、放送機器展(InterBEE)で
「4Kのどこがイイの?」「こんな程度でOKなんだ!」
と驚いたものです。

よちよち歩きの4Kは画のカクカク、画飛び、色移り・・・と見る側の「あたたかい配慮」を要求されるものでした。

それから何年もたった今、それを実感した4Kのお話の始まりです。(やっと本題)

前回その1の4K桜キレイ!(Youtubeに飛びます)という話はこの動画です。

Youtubeに上げるのに、相当画質が劣化してしまい、良くわからないと思います。
花びらの輪郭など、液晶画面のドットが邪魔になるほどの美しさです。
花びらの下の白い糸や花の左上の葉っぱの下の糸を見るとHDの限界に挑戦しているかのようです。

このようなしっとり写真的な画なら4Kは最適です。

次に実験しなければならないのは2点。

動きと変化量の激しい画です。

そこで、テスト1として、市松模様に準じる茶畑(Youtubeに飛びます)を撮ってみました。
Panasonicに言わせれば「嫌がらせかい!」って感じかな?
いちおう、これらの動画をHDとしてダウンコンバート再生したものを静止画キャプチャーしたもの。
  ※クリックで表示されない場合、右クリックで「保存」

データを書いておきます。

カメラはいずれもPanasonic Lumix DMC-GH4の4Kでファイル(コンテナ)はMOV、コーデックはMP4です。

レンズは
花:Nikkor Ai AF 80-200mm F2.8
(流石と言わざるをえない。ニコンはニコン、かぁ・・・)
茶:LUMIX G VARIO 12-60mm F3.5-5.6
(安物レンズだが高画質、コスパ最高!)

※この、LUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.はDMC-GH4の後継GH5のキットレンズでもあるので、独特のMODやボケ感等、そのうち、ちゃんと書きます


さて、問題の茶畑です。
(最初にややこしいデジタル圧縮を書いた理由です)

細かい葉が無数にある画は準市松模様なので、デジタルにとっては難儀な被写体です。

ここで問題が起きなければよかったのですが、この日、とんでもない風でした。
東名で100km/h以上出すのが怖いほどの強風です。
5月も近いのに、ダウンベストだけでは寒いくらいの風です。
何が起こったかというと、
「ほとんど動かない画なのに、ローリングシャッター現象が発生?」
してしまった? 
そんなことが起こるのだろうか?

講義用にコンデジで撮ったものがありますが「ローリングシャッター現象」で動画検索していただければ山のように出てきます。

放送機器では、CMOSを使っていてもローリングシャッターは発生しません。
正確には発生したものを修正して、違和感なく見られるようにしています。
  ※リンクのYoutubeの2分目くらいのオスプレイのローターをご覧ください
茶畑に戻ります。
DMC-GH4はハスキーに乗せていますが、微妙にカメラが揺れ、その揺れが市松模様をさらに複雑化させてしまったようです。

ロールケーキのような向こう側の茶畑と手前の茶畑は10〜20mほど。
分離をはっきりさせるために手前の茶葉の「きわ」にフォーカスを合わせています。

従って、手前のボケている葉からだんだんピントが合って、その向こうにロールケーキが見えるという形です。

上手いこと言う人がいるなぁと思いますが「こんにゃく現象」。
手前の茶葉とロールケーキの揺れにズレが生じて、ぽわぽわ・ふにゃふにゃになってしまっています。

編集室に戻って再生してみて気ぃ失いそうになりました。
翌日、頭と喉が痛くてほとんど寝ていました・・・寒いのに頑張ったから、風邪だな。
演算回路が一番嫌いな市松模様、それが微妙に動く最悪の状況で、映像回路の諸々計算に思わぬ時間を取られ、激しく動いていないのにローリングシャッター現象が起こっている?
と考えるのが正しいのだろうか?

この日の茶畑のほとんどがこの状態です。

三脚に乗せた状態での手ぶれ防止やオートフォーカスが微妙に気持ち悪い画を作ることは良く知られていますが、今回は
 1.手ぶれ防止回路Off、フォーカスマニュアル、シャッター1/60固定
 2.画面の上下位置でズレが変わる?
ということから、上記憶測です。

憶測で終わる大きな原因は、この日、HDでは全く収録していないこと。

もし、HDでも収録していれば裏が取れたのに・・・
・・・まさかって思ってもみないからオサエなんて考えないんだなぁ・・・
後悔しかない・・・

何かの間違いであって欲しいなどとかなわぬ願いを心に秘め、次回は高速物体のローリングシャッター現象を検証してみます。
次々回以降はOLYMPUS OM-D E-M1 Mark II を加えた徒然の予定です・・・
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