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バセドウ病 甲状腺全摘
完治宣言!
addendum:術後の経過
2019年3月25日
状況的に記録しておかなければいけないと思い、追補として残したいと思います。

実は、かなり不調です。
それも、術後3ヶ月以上経ってからです。
そこいらへんの理由や対処などを記録しておきます。
 
このサイトの第20回(最終回)を書いた頃が術後最高に調子良い時だったかもしれません。
訳の分からない肉の塊が取れて、その喜びが大きかったことと、これから復活するぞ!モードで気分的に良かったのかもしれません。

最終回で気になっていた
1.食欲がない   (今はカルシウム剤を減らして良くなった感じ)
2.喉のツッパリ感 (半年以上経っても残っています。ゆっくり様子見です)
3.声が出にくい  (次項で詳説。問題無し)
は術後2ヶ月になると、もはや問題視しない!という感じです。
 
声だけチョット。

ちょうど、最終回を書いた3週間後には、音符でドレミかせいぜいファまで。
抑揚の無い単調なしゃべりしかできない状態です。

それから、1週間ごとに、まるで決まったもののように、翌週はソまで、次はラまで・・・

10月下旬には1オクターブOK!
まさに
 音程1度/週
です。

もちろん、そのまま無限大に広がるわけではなく、高音部は6ヶ月で術前に近いレベルにまで戻っています。
低いほうがなかなか戻らなく、最低音が術前よりだいぶ高くなっちゃった感じはしています。

でも、会話でそれを聞き取れるようなレベルではありません。
低音部の歌唱力が落ちたって程度です。

手術前は万が一に備えて「筆談ノート」を用意したり、今だから笑えますが、声を失った場合に備えて、はずかしい「ある準備」までしていました。
もしかすると、声を失うことが一番の恐怖だったかもしれません。
 
そんなわけで、10〜11月は東北、奈良、北関東、甲信越とオープンロケで大わらわ。
その反動じゃないと思いますが、12月初頭から体調が悪くなりだします。
 
年末からの体調不良はかなり重症で、
チラーヂンが全く効いていないんじゃないか?
と疑うほど体力が落ち、同時に気力も落ちます。

まさか、ホントに、最悪の事態になるの?
という恐怖感さえ感じます。

ざっくりで良いかと思いますので軽く記録しておきます。
12月〜 気力が出ない、続かない。疲れやすい。
1月〜 めまい多発。
    1月20日血圧142/87の人生最高記録達成!

    体中の関節が痛い。
    筋肉釣りも頻発。(特に腹筋)


あまりのひどさに、先生に相談
翌2月8日腎臓内科を受診。

Ca過多、腎臓に問題があり、かつ、慢性脱水症。
※この血液検査に1万円以上・・・なんだかなぁ・・・

牛乳禁止やCa減食事と水摂取で急速に回復してきて、腎臓と脱水は1ヶ月経たずにほぼ回復。

1万円の血液検査もキツイので、2月末の検査で腎臓内科終了。

3月7日
あまりの超ひどい状況を脱出したので少々のことは目をつぶる体質になってしまったわけじゃないと思いますが、回復したような気になり診察の時、すげー調子イイって言っちゃったのですが、実はあまり良くなかったようで・・・
 
例)こんな感じがずっと続いていました。

3月19日
6時半起床。
あまり調子良くない。
10時出かける。
今日は、ゆっくり歩いただけなのに、何度も立ち眩み。
17時帰宅。

よせばいいのに、帰宅後いなげやで水汲み。
近所のスーパーいなげやの話です。最初に4リットルのボトルを買えば、いつでもROウオーターをボトル一杯まで汲んでOKというカードを持っていて、これを水汲みと称しています。しかし、いなげやは急坂を下ってもちろん、帰りは4ℓの水を背負って登りかえすわけですから体調不良だとつらい作業です。

23時55分シャワー浴びて寝る準備。
テタニー(手指の不随意な筋収縮)が出て、クラクラするので血圧測るが異常なし。
指の震えが止まらないので、とにかく寝る。
今、日付変わって0時15分。
 
もうすぐ4月だというのに、結構体調悪い・・・。
もはや、体調悪いのがフツウで、時々良くなるような感じ。

仕事もあるので、周りには「もう、大丈夫!」って強がってるけど・・・

かなりきついぃ・・・
 
しばらくバタバタ〜いきなり6月です
6月の受診が仕事の都合でNGになってしまい、5月30日に前倒し。
また、引っ越しの予定も話して、1ヶ月間ワンアルファを止めて、副甲状腺の復活具合をみます。

この1ヶ月が転換点になったみたいです。

結局、諸悪の根源は
「副甲状腺」の機能回復
とそれを補うためのビタミンD
ワンアルファ
のシーソーかもしれません。


この微妙なバランスがちょっとでも崩れると体調悪化するのかもしれません。

一般的にはビタミンDは食事のほか、太陽に当たることで体内で生産されるものもあり、不安定要素があるので、バランスがとりにくいのかもしれません。

過剰摂取で体調不良、食欲不振、腎機能障害、吐き気がすると解釈すれば、いちおうの説明は可能です。
ただ、血液検査の結果では、1〜2月にかけてしか高値は出てないので完全には結論になりません。

専門家でもないし、このへんにしておきましょう。
 
5月に入るとすこぶる体調も良くなり、それにともない気力も回復してきます。

5月30日からビタミンD剤を止めて1ヶ月、6月も終わろうとしている今、もう、体力的にも気力的にも十分元に戻った感たっぷりで、どうも、完治宣言しても良いかな。

これから死ぬまでチラージンさえ飲めば大丈夫ということで結論とします。
もう、よほどのことが無い限り、この話は打ち止めにします。

くだらない闘病記を長々とお読みいただき、ありがとうございました。
 
おしまいに。

「切れば翌日には治ってますから」
三ッ沢の横浜市立市民病院の先生のこの言葉は、治療法とともに、かなりヤバイ。
市民病院が手術どころかアイソトープ治療さえできなくてホントに良かったと思います。

そんな簡単に副甲状腺が素直に働くと考えるほうがオカシイ。
翌日に治るなんて、そんなおバカな話をよくできたもんだと今は笑えます。

やはり、全身麻酔で首を10cm以上切って3時間以上の手術をすれば、翌日どころか、8ヶ月以上かかるわけで、もちろん、今でも飲み込みのつっぱり・違和感があります。
のどぼとけのしびれ感も気にならないだけでしっかり残っています。

カラオケには行ってないけど、ロビンソンはもう歌えないかもしれないし、夏の終わりのハーモニーは、もうハモレないかもしれない・・・

でも、普通に話せますし、普通に食べられます。

一生続く肉の違和感に比べればそんなの、とってもちっちゃなことです。
何それ?
と思うでしょうけど、

普通は、
頭を洗える喜びなんて感じたことないですよね?


「顔もふつうに洗えるじゃないか!」
「洗濯物干すのがこんなに楽なんだ!」
「棚の上の本を取るのも、さっ!」

って思うんです。
全摘すると。

検査の結果、甲状腺116gなら即手術と判断してくれた伊東病院と八景島の横浜市大病院のN先生には感謝しかありません。

手術は59歳でした。
退院して2ヶ月後には還暦を迎えました。
こんなジジイでも手術によって、新たな人生への希望を持つことができました。

治療だけではなく、その希望というプレゼントに感謝しなければなりません。

N先生はじめ、スタッフの皆様、病院関係に限らず、薬局やそのほか、こんなジジイのために力を尽くしてくださった全ての方にお礼を申し上げて、この外伝も幕を下ろそうと思います。

本当にありがとうございました。
 
一つだけ下世話。
チラージンS錠50μg(薬価9.6円)は毎日2錠。
当然のことながら、一生続きます。
私の場合は、約9ヶ月で副甲状腺が正常に戻ったのでワンアルファ(1.0μg、薬価38.7円)は無くなりました。

いくら?

というネットの質問が見受けられますが、
数字に弱く、間違えるとやなので、自分のことだけ書きます。

薬代が3ヶ月91日分で1,090円なので、
一般的な3割負担で、約12円/日(以下、約は省略)
毎日2錠:360円/月・・・4310円/年

半年ごとに診察(6ヶ月間分の処方箋)と血液検査。
これに@5000円/回、年に1万円程度かと思います。

したがって、2錠/日の薬と2回の診察・検査で、年間15,000円。
すなわち、平均すれば毎月1200円かかることになります。

なお、ワンアルファなどのカルシウムコントロールのための薬は結構高いです。
(飲み続けることは稀かもしれませんが・・・)

ご参考までに。
 
映像制作の能動ドットコム