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撮影 Rule.011 構図その9「人物サイズ」 
人間を撮る。

これが構図の基本です。
「人をしっかり正しく撮れれば、他のいかなるものも正しく撮れる」
という道理です。

物であっても風景であっても、それを「人」に置き換えて撮れば「物体の構図」としては正しいはずである。
ということです。
 
さて、映画やビデオの世界ではディレクター(制作)とカメラマン(技術)とは明確に分離されていることが多く、お互いのコミュニケーションのために人物サイズの名称を決めています。
「じゃあ、バストで」「エフエフで」みたいな会話です。

欧州などではもっとルーズな決めです。すなわち、構図をカメラマンに任せる度合いが高いとも言えます。
※図の黒をLong shot、青をMedium shot、赤をUp shotと3種類しか決めないようです
図で見るとややこしそうに見えますが、実は、全て
関節で切れる
ことを知れば簡単です。

膝=ニーショット
腕を下げた時の手首、腰=ウエストショット
腕を下げた時の肘=バストショット(アナウンサーバストの略でアナバス)
肩=アップショット(ショルダーショットとも)
それ以上のディテールショットは内容に応じて切り取る感じです。

実際には関節以外で切ることは稀です。
ただ、どうしても必要な場合は
「タイトなバストショット」
「ルーズなバストショット」
と言ったり、
「ちょい、タイト(ルーズ)に」
のような言い方をすることもありますが、決まりのショット(構図)からサイズを変えることはあまり良いことではありません。
 
ここは強く書いておきますが、関節でも
「先っぽ」はNGです。
例えば、指の関節や足首はいかなる場合も絶対に切ってはいけないところです。

両手を広げたり、上げたりしたときに指先が切れる、
足首が切れた人が歩いている・・・
これはやってはいけないショット。
こじつけ的な理由付けをしてもNGと覚えます。

結構、ダンスや踊りなどでは気を付けないとやっちまう失敗です。
実は、この失敗回避のために高価な放送用レンズを使っているのです。
こういう細かい構図の知識が無ければどんなレンズでも撮影できます(笑)。
 
さて、リンクのサイズの中で一番難しいショットは?

L.S.
ロングショットです。

被写体本体ではなく、周りの状況や背景を決める大切なショット。
前後関係や話の流れを知っていないと撮れないショットです。
じっくり長く見せる的確なショットを撮れるようになると一人前です。

ある意味「バック紙の前に置いたブツ撮りほど簡単な撮影はない」とも言えます。
 
その、バック紙の前のブツ写真を入れておきます(笑)。
物の形が横長だろうが縦長だろうが「切り取り方」としてみれば、人間の構図ベースで考えれば答えは難しくなく出ます。
足首で切る 左:
カメラの下をチョット切ったもの。
人物で言えば
「足首切り」
に相当します。
先っぽが切れてるのはやはりNGですね。
24mmのFF バストショット
こちらは、FFとWS。
銀色の部分をどう切るかがポイントになってきますが、距離目盛を切りたくないので。
これが、ディテールショットとなると、例えば、NIKKORのアップとか距離目盛や絞りリングのアップになってくるわけです。
※レンズは、NIKKORの右上、左1cmの傷を見せるため、変な角度で撮ってます。
次回:構図その10「目線という勘違い」
余計なひとこと。
原則として、私はウエストショットを撮りません。
構図的に面白く(美しく)ないからです。
では、何故撮るか?というと、テロップのため。
肩書を入れたい、名前を入れたい、略歴を入れたい・・・
そのためにあるショットと思ってもイイんじゃないかと思っています。
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