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編集 Rule.002「プログラマブルというおまじない」 
前回、フレーム単位として、
3f、7f(10)、15f、(20f)、1秒、1秒半(1秒20f)、2秒
これ以外の数値は非常にまれな特殊用途にしか使いません。
と書きました。
※このカッコ内の10fと20fは速度と許容範囲を天秤にかけた結果です。
 f=フレーム=フレ=コマです。ケースバイケースで書き方を変えますのでご了承ください。


そもそも、キーボードを使った数値打ち込み編集は、編集の基礎の基礎で、アナログ編集時代からの流れ(※)です。

数値打ち込み=プロフェッショナル編集
「見てポン」=アマチュア編集
と言って良いでしょう。

編集というのはあくまでも「数値」のルールで行われます。

従ってキーボードの使いやすさが「ヤル気」に大いにかかわってきます。

私は、講義用のノートパソコンでさえ、このプログラマブルキーボード、便利さ半端ないというより「無いと困る」のです。
 
プログラマブルキーボード
タイムラインコントロールキー プログラマブルキーボード
(ゲーミングキーボード)

特定のキーに別のキーをアサイン(割り当てる)ことができます。
割り当てるのは複数のキーもOK。
例えば、
shiftcntrolv
のような3つのキーを押すべきところを1つのマクロキー(写真の赤いキー)で代替できます。
移動キー
もともとはゲームのキー割り当て用です。
私は、編集用と講義用に2台必要なので低価格(3000円/台)だけど、10個のマクロキー割り当てができるものを使っています。

もちろん、もっとたくさんの割り当てができるものも良いかと思いますが、実は、普通のアルファベットキーはAVID基準(後述)で編集システムから割り当てられているので、通常のキーとは別の複数キーが割り当てられるマクロキー(写真の赤いキー)が便利です。
 
ノンリニア編集の先駆者で、放送局基準と言ってもよいAVID(アビッド)が決めたショートカットキーのキー配列があります。
他社もこれに追随してくれたのはありがたいことです。

良く使うキーとして、再生関係なら、
スペース  ・・・ 再生と一時停止
 j   ・・・ 巻戻し(押す回数によって可変速)
 k   ・・・ 一時停止
 l   ・・・ 早送り(押す回数によって可変速)
 やじるし   ・・・ 1 フレーム進む
 やじるし   ・・・ 1 フレーム戻る
シフトやじるし ・・・ 10 フレーム進む
シフトやじるし ・・・ 10 フレーム戻る
などは特に頻繁に使うキーです。

ノンリニアの高速編集では、キーボードショートカット(※1)がとても重要な要素です。
編集に慣れれば慣れるほどマウスを使う頻度が減りますが、それなら「最初からキーボードを使うように慣れてしまえ!」というのが今回の目標です。

たとえば、
右指のホームポジション
 j  k  l
巻き戻し・停止・早送り
に対応します。
無条件の指の位置でコントロールができれば覚えるのも簡単です。

他にも
cならクリップのカット
vならシーケンスマーカーの追加または削除
など便利なキーがたくさんあります。
 
写真のプログラマブルキーボードでは、
左側の赤キーはタイムラインのスケール変更。
上からcntrolキーを押しながら数字キーの1(1フレームスケール)~3(同1秒)~4(5秒)~5(15秒)~0(合わせる)です。

覚えてしまえ!とも思いますし、マウスのホイールでも可能なので、無くても良いというご意見もあるかと思いますが、あれば便利です。
自分の使いやすいキーを割り当てられることが最大のメリットです。

右側はちょっと複雑です。
移動を基準にしていて、一番下のVというのは、様々な試行錯誤の後、最終的にVとは全く関係ないAlt+Deleteを割り当てることにしました。
頻度に応じた変幻自在がありがたい。

cntrolやじるし ・・・ 前の編集点へ移動
cntrolやじるし ・・・ 次の編集点へ移動
シフトやじるし ・・・ 10フレーム前へ移動
シフトやじるし ・・・ 10フレーム後ろへ移動
altでl  ・・・ 削除し、後ろのクリップをシフト
 
※ご注意:これらのキーボードショートカットはソフトや設定で異なります。
例えば、IとOは、IN/OUT間のレンダリングなどで頻繁に使いますが、これはキー1つだし解除もAltを加えるだけなので、あえてマクロにはしていません。

もちろん、その他の一般的Windowsショートカットキー(リンクは古いデータです)はふつうに使います。
winえ」(エクスプローラー起動)「cntrol+z」(もとい!)なんて1日に何度押すか数え切れませんね(笑)。
 
というわけで、やっと
「速度と許容範囲を天秤にかけた結果」
戻ります。

前回、編集に必要なミニマムフレーム数は3フレームであると書きました。
基本となる「15フレーム」から見ると、
3.75~7.5~15~30~45~60~90~120f
が基本(倍数理論)。
小数点以下は無意味なので切り捨てます。(※2)

カッティングの項で詳説しますが、3fと7fは編集必須なので、矢印キーをフレーム数(3回か7回)たたかなければなりません。

それはそれで間違いではないのですが・・・
チョット立ち止まって考えます。

例えば、黒味を7fというのは、実は、10fに代用できます。

ならば、
矢印を7回たたくか、
Shift+矢印で10フレ進めて矢印で3フレ戻すので計4回たたくなら、
代用できる
「10フレ1回でいいんじゃないの?」
ということです。

アクションカットの基本7fを10fに代用するなら、かなりお得感ありますよね。
さらに、3回たたけば30f=1秒、6回たたけば2秒と便利に使えます。
さらにさらに、1秒15fは1秒20fに代えられるから5回で1秒15fの代用。

時短ができれば余った時間をクリエイティブな思考に回し、余暇も楽しめます。

左のマクロキーはタイムラインのスケールですが、マウスのホイールのように行き過ぎることがないし、一発で決まるので便利に使っています。
 
ややこしく書いてきましたがプログラマブルキーボードは、高速・確実の「おまじない」として必需品ではないかと思っています。

撮影も編集もあまり機材的なことは割愛しますが、このキーボードだけは最初に検討いただけるように書いておきました。
編集を始めるなら、まず、編集ソフトとプログラマブルキーボードが必須と言い切って良いのかと・・・。
次回:「スピードと正確さを求める」早く正確なら楽しい。
※1 なんでキーボードショートカットなのか?
実は、放送機器のアナログ編集システムを使っていた人は皆、こうしていたから。

番組編集では、ジョグシャトルを使ってくりくり回すイメージが強いかと思いますが、ジョグシャトルを使うのは「編集ポジション(In/Out点)の起点」を見つけるときだけで、作業としては、

起点を見つける~In/Out点とする~そこから1秒15フレーム戻したポイントをIn/Out(編集)点とするなら「-115Enter」と打ち~Edit

というのが基本編集作業です。

決して、画面を再生しながら「えいっ!」ってストップボタンを押してるわけじゃないんです。
あくまで編集ポイントは起点からのフレーム数で決めるわけで、この秒数・フレーム数がディレクターの味になるのです。
 
※2 ここで、数学的に丸めるなら4~8~15~30・・・が正解のはずですが、なぜ、3~7~15・・・になってしまうかという話。
後々でてくるミュージックカットの基本が3フレームなので、近似値的に3、その倍数の6とはせずに、3の倍数を約7とし、7の倍数を約15・・・としています。数字が大きくなると、倍にする数値の差も大きくなるからです。
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