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被写界深度                    2000年更新

NIKON
43-86mm
ズームレンズ
写真のレンズは43mmから86mmのズームレンズ(20年前に一世を風靡した?)です。フォーカス(ピント)リングを前後させてズームするタイプ。この数字や線を展開したものが下図。上の∞から2が距離(m)、右の縦に並んだ数字が焦点距離、下のカラフルな数字が絞り。
ここで、フォーカスと絞りを変えてみると被写界深度がどんなものか見当がつくと思います。
絞りF22
焦点距離(ズーム)86mm
フォーカス20m。

絞り値と同じ橙色の被写界深度線を見るとほぼ
10mから∞まで
がピントの合う範囲になります。
絞りF22
焦点距離(ズーム)86mm
フォーカス2.5m。

同様に
2.3mから2.8m
絞りF3.5(開放)
焦点距離(ズーム)86mm
フォーカス20m。

絞り値と同じ緑色の被写界深度線を見るとほぼ
19mから21m
がピントの合う範囲になります。
絞りF3.5(開放)
焦点距離(ズーム)86mm
フォーカス2.5m。

ほとんど
2.5m
の前後数センチしかピントが合いません。
ここで、ズームを広角側一杯、43mmにすると、ごらんのように絞りF16以上に絞り込めばほぼ全域でピントが合うことになります。開放値のF3.5でも3〜5mの範囲ではピントがあうことになります。
時間のある方は、近くのカメラやさんへ行って現物で見てください。ニコンのマニュアルフォーカスのズームレンズにはこのような被写界深度線が描かれています。単焦点レンズでは短い線が描かれています。たまにはパチカメのレンズをじっくり見てみることもオモシロイ発見があるものです。
上図を簡単に書くと下の表になります。

浅い ← 被写界深度 → 深い
絞り(アイリス) 開ける 絞る
画角(ズーム) 望遠 広角
被写体までの距離 近い 遠い

ビデオへの応用
被写界深度を浅くすることにより
  1. 背景をぼかして、目的の被写体を目立たせる
  2. ピントを合わせやすくする
  3. 効果的なピン送り
などの効果が生まれます。そのためには
  1. 望遠側での撮影
  2. 被写体までの距離を短くする
  3. NDフィルターを使う、照明を落とす、などにより絞りを開ける
という方法が用いられます。
逆に被写界深度を深くすることにより
  1. パンフォーカス(近景から遠景まで画面の隅々までピントが合う状態)で全体をはっきりする
  2. 激しく移動する被写体や自分が移動する撮影を簡単にする
などの効果があります。そのためには
  1. 広角側での撮影
  2. 被写体までの距離を長くする
  3. 明るくすることにより絞りを絞る。
という方法が用いられます。
参考までに、プロ用カメラではマニュアルフォーカスのレンズを使うので、
  1. 被写体に一杯までズームアップしてピントをとる
  2. 必要なサイズまでズームアウト(ズームバック)する
という方法がお約束になっています。また、ワイドアタッチメントを使う場合やマクロ撮影の場合は、ズームが使えないので
  1. 絞りを開放にする
  2. 開放にできない(画面が真っ白に飛んでしまう)場合は
    • カメラに内蔵されているNDフィルターを入れる
    • 電子シャッターを入れる
    ことにより、できるだけ絞りを開ける
ことにより厳密なピントをとるようにしています。特に物撮りでは慎重にピントをとる必要があり、このような方法を使います。

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