ストーリーの組み立てと究極の3カット構成 2000年更新 |
文章を書くとき、単語を並べて文としますが、ビデオも全く同じでカット(単語)をつないでシーン(文)を作り、シーンをつないでストーリーを組み立てます。
複雑怪奇なものより、単純でわかりやすいものにしましょう。 難しく考えないで、簡単なセオリーさえ守っていれば良いでしょう。
一般的な制作の流れ(概略)
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企画 : |
制作費・目的・対象・テーマ・時間など |
調査 : |
テーマに関するあらゆる情報収集(自分の判断で要不要を決めない) |
構成 : |
概要(あらすじ) |
下見 : |
ロケーションハンティング(場所の確認、陽のまわり、現地の人とのコミュニケーションなど) |
台本 : |
第1稿〜決定稿(ナレーション原稿、BGMを含む) |
日程 : |
撮影・編集スケジュール(ロケスケジュールはロケハンを元に詳細に組む) |
撮影 : |
台本に沿った撮影(ドキュメントのように先が読めない場合、台本を超越する場合もある) |
編集 : |
仮編集(VHSやノンリニア)〜試写〜本編集〜MA(仮編集〜試写はOKが出るまで繰り返す) |
コピー: |
VHS、DVDなどにコピーして納品
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企画構成と台本 |
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企画・構成ではテーマ、目的、対象、あらすじなどを組み立てます。
ここで最も大切なのは「調査」。 時間を掛けます。 自分の判断でテーマを絞るのではなく、関連情報を十分に調べ上げることで、新たな発見も多くなります。
実はこれで、制作の半分は終わったようなものです。
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次に台本ですが、これがしっかりしていればほぼ8割は出来上がった様なものです。
台本といっても、始めはあまり難しく考えないでアラスジ程度でよいでしょう。 必要に応じてロケハンを行います。 始めはノートを一冊調達して「あらすじ」を書いておく程度で十分。 そこに「できればこういうカットが欲しい」と(これは、言葉でも画でも)書いておくだけで撮影もずいぶん違ってきます。
後々の記録としても決して損はないでしょう。
但し、ねらいを明確に、そして的を絞ることを守って下さい。 一つの作品に「イメージは一つ」をお忘れなく。
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本来、これまでのことを十分に理解してもらえれば、編集なんて要らないものなのです。 言い換えれば編集を前提にして撮影していないものは、編集しても決して良くはならない、単に時間のロスであることを知って下さい。
日本一の寿司職人でも腐った魚では美味しい寿司は握れないのです。
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ストーリーを作る |
誰が |
いつ |
どこで |
何を |
何故 |
どのように(どうした) |
WHO |
WHEN |
WHERE |
WHAT |
WHY |
HOW |
−−−−−−−−−−−5W1H−−−−−−−−−−−−
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究極の3カット構成 |
@プロローグ 〜 A本篇 〜 Bエピローグ |
@場所や位置関係などがわかる全体の画 |
A本篇(そのものズバリの画) |
B全体の画(FF:Full Figure 人間で言えば全身) |
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という(少なくとも)3カット構成を常に実行します。 (本篇は最低1カットと考えて下さい。10カットでも20カットでもOK)
これが1つのシーンを作り出します。 このシーンをたくさん作ってストーリーとします。
1つの場面は、その場で終わらせるというのが「コツ」です。
例えば、「バスに乗りました」「電車に乗りました」「田舎の実家に着きました」「みんなで楽しく夕飯を食べました」・・・・子供の作文の様ですがとてもわかりやすいものとなります。
バスに乗った直後に電車の車窓風景が出てきて次に夕飯を食べてたら翌朝になった・・・・はやめましょう。
一つ一つの場面を終わらせる事がポイントです。そのために最低限度の「3カット構成」を心掛けてみて下さい。 |
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