- ストーリーの組み立て
- 文章を書くとき、まず単語を並べて文としますが、ビデオも全く同じでカット(単語)をつないでストーリー(文)を組み立てます。
そして、複雑怪奇なものより、単純でわかりやすいものをつなげるようにしましょう。 あまり難しく考えないで、簡単なセオリーさえ守っていれば良いものができてくるでしょう。
- まずは台本から
- 台本といっても、難しく考えないでアラスジ程度でよいでしょう。
皆さんは、監督、カメラマン、VE、CA、照明、音声全てを一人でこなさなければならないかわり、台本も自己流でOKです。
- 始めはノートを一冊調達して「あらすじ」を書いておく程度で十分。
そこに「できればこういうカットが欲しい」(言葉でも画でも)書いておくだけで撮影もずいぶん違ってきます。 後々の記録としても決して損はないでしょう。 但し、ねらいを明確に、そして的を絞ることを守って下さい。 一つの作品に「イメージは一つ」をお忘れなく
- 慣れてきたら、
- 何のために 目的
- 誰に 対象
- 何を テーマ
- どのように 構成
- 訴えるのか
を自分なりに整理してみて下さい。
- 構 成 では話の流れを組み立てます。
見る人にストーリーが良くわかるようにして下さい。
- カメラマンはナレーターたれ
- 台本なんかいちいち書いてられるか!と言う方に、うってつけの方法を伝授致します。
- まず、トリガーした瞬間からナレーションを入れます。
- C1;おれはハレ男。すばらしい天気の中ホンニャラ遊園地にやって来ました。ジャンジャジャーン××と++がフレームイン!おっとここでタイトルが出てきました。
- C2;××が入場券を買っています。
- C3;++のうれしそうな顔。しきりに母親を急かしております。
- C4;二人がゲートを入り、オー待ち切れない++が走ってきます。
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- 例えば、動物園で子供のアップを撮る。
親ならそうしたいという気持ちもわかりますが、そのナレーションは、「OOちゃんは、カワイイ、カワイイ」ではダメなのです。 あとにカットが続きません。
- 「カワイイOOちゃんが見ているのは、カワイイキリンさんです」
- キリンさんのアップ。
とこないと話は続きませんね。 「・・・・背の高いキリンさんです」なら、キリンの足もとからパンアップですね。
- ジャンプカット
- よくニュース番組のインタビューで、全く同じサイズで、カットが飛んでいるものをよく見かけます。
これをジャンプカットと言います。 これは、言葉を合わせるためにそうしているのですが、ニュースの性質上きれいに見せるというより早く情報を伝えることが最優先されるからです。
- セームサイズは、ショックばかりで効果無し。
と言われるように絶対にやってはいけないカット変えです。
- 最近の日本人は、テレビがなければ生きていけない人になってしまったのでテレビの影響は、過大なものがあります。
テレビで流れているから正しい的な解釈は一切捨てるべきです。 もちろんすばらしい番組もありますが、特にニュース、CMの真似はしないほうが無難です。
多分、皆さんはテレビの見すぎで(失礼)かなり無茶なカット替えでも納得してしまうのでしょう。 しかし、計算され尽くしたものと、単なるものまねとは雲泥の差があります無謀は、基本の上に成り立つものです。
- とはいうもののCMは15秒、30秒という短い時間にインパクトをもって視聴者に伝える、と言う観点では真剣にみているとかなり勉強になります。
そう思ってみていると、「これはなかなか言いCMだ」なんて感心したりもするものです。
ポン引きとポン寄り
- アップからロングショットへ(その逆)カット替えすることをポン引き(ポン寄り)と言います。
つまり、アップからズームアウトして、ロングにするところのズームを省略した形で映画のカメラマンが最も嫌うカット替え。
- セームサイズ、ポン引き(寄り)を防ぐにはどうしたらよいでしょう。考えてみて下さい。
- ズームとパン
- ここは、教会。厳粛なムードの中。厳かに挙式が行われています。
あとでテープをみてみると、手ぶれはさることながらパン、ズームが、その場の雰囲気に全くあっていない。 讃美歌なのにロックンロールのようなカメラワーク、これでは雰囲気ぶちこわしです。
- その場面に合ったカメラワークをしましょう。
また、あとで入れるBGMが決まっているならそのBGMを思い出しながらカメラを動かすスピード、カットの長さなどを決めましょう。
- そして、ズーム、パンのもっと大切なことは、その終わりの画面に意味が出てきます。
パンをしたり、ズームインをしたあとの画面と関係ないカットが続くと、視聴者は混乱します。
- インタビューでもしましょうか
- もちろん、ハンドマイクをもってインタビュアーをつければよいのですが、なかなかできません。
- こういうときは、被写体に徹底的に近づいて撮りましょう。
沈黙のビデオでもお話ししたように、マイクは近いほどクリアーです。
- インタビューが入ると、ストーリーに変化がつき後から見ても楽しめます。
但し、演出はしないこと。普通の人が演技を命じられると、「自分でも他人でもない、正体不明の人間になってしまう」ものです。 それより、生の、率直な声を収録したほうが面白いものです。
- 小さくて、豊かで、正直な先生
- 他でもありません。子供の話。
せっかくメーカーが苦労して小さく、軽くしたんですからどんどん子供に持たせてあげて下さい。
- 子供の感性には、計り知れないものがあります。
オートフォーカスにして、ズームとトリガーだけ教えてやって下さい。 何の雑念もなく、自分の見たいものを見たいように撮ります。
あなた自身、新たな発見があるかもしれません。
- 編集ってなーに?
- 実は、これまでのことが十分に理解してもらえれば、編集なんて要らないものなのです。
言い換えれば編集を前提にして撮影していないものは、編集しても決して良くはならないものなのです。 これは、どれほど素晴らしい料理人でも材料が悪ければおいしい料理はできないことから簡単に理解できるでしょう。 編集なんて気張らずに、VHSにダビングするときに地面を撮ってしまった所をカットする程度で十分でしょう。
- とにもかくにも
- キーポイントをもう一度
- できる限り被写体に近づく。
- 音(声)を生かした収録。必然的に広角での撮影になるのでブレが目立たない。
- ズームは、できるだけ使わない。
- ズームで寄るより自分の足を生かそう。
バッテリーも長持ち。
- ナレーションを考えながら撮ってみる。
- だらだらと長いカットをなくそう。
リズム感のある撮影。
- エンディング。
- エンディングをどうするかも大きなポイント。
尻切れトンボにならないように必ず完結させる。
- 究極の3カット構成
- プロローグ 〜 本篇 〜 エピローグ
LONG UP LONG
- という3カット構成を常に実行します。
(本篇は最低1カットと考えて下さい。10カットでも20カットでもOK) これが1つのシーンを作り出します。
- このシーンをたくさん作ってストーリーとします。
1つの場面は、その場で終わらせるというのが「コツ」です。
- 例えば、「バスに乗りました」「電車に乗りました」「田舎の実家に着きました」「みんなで楽しく夕飯を食べました」・・・・子供の作文の様ですがとてもわかりやすいものとなります。
- バスに乗った直後に電車の車窓風景が出てきて次に夕飯を食べてたら翌朝になった・・・・はやめましょう。
- 一つ一つの場面を終わらせる事がポイントです。
- そのために最低限度の「(最低でも)3カット構成」は飛躍の鍵かもしれません。
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