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10.VUメータ                  2002年更新
Peakメータの話はまた今度として、一般的なVUメータのお話です。

針式の昔ながらのVUメータでの0VUは誰が何と言っても0VUです。

では、LED方式の0VUっていったいぜんたいどこなの?

次の中から選んでください。(SONY製VTRの場合)
  1. レベルを上げていき、0の赤いLEDが点灯した状態。
  2. 0は赤、赤は警戒信号だからレベルを下げてきて赤いLEDが消えた瞬間。
  3. 0の赤が点滅している状態。
  4. レベルを下げてきて0の上のLEDが消え、0のLEDが点灯している状態。
最近は、ほとんどのVTRがLEDを採用しています。
1〜4の中でどれが正解なのでしょうか?
 
「+4dBの1kHz発振信号が0VUになること」というのはどなたもご存知と思います。
さて、0VUの赤ランプが点滅している場合と点灯している場合、どの程度のレベル差があるでしょうか。
BVW−75のメンテナンスマニュアルによれば、0VUの1つ上が4.2dBで点滅するように調整することになっています。

従って、0dBの赤LEDが
  1. 点灯:3.8以上4.2dB未満
  2. 点滅:3.7以上3.8dB未満
となります。
従って、
  1. 3.8dB以上
  2. 3.8dB以下
  3. 3.7〜3.8dB
  4. 4.2dB未満
これで最大誤差を最も小さくする方法は、「未満と以下」の差で4に軍配が上がります。

注意することは、L(Odd)を上げていき点灯・R(Even)は下げてきて点灯とした場合、左右(Odd/Even)のバランスに最大約0.4dBの誤差が生じる可能性があります。

ミキサーやVTRは全体としてのレベルと同時に左右の音バランスがとても重要です。
従って、1度オーバーさせてから下げてくる方法に統一することが最も安全といえます。
正解は4です。
 
今回は、かなり細かい話になってしまいました。
ハッキリ言ってしまうと0.1dBの戦い。
しかし、1フレーム(1/30秒)に命をかけているもの(大げさな!大上段に構え過ぎ!)にとっては、正確な値を知っているのと知らないのとでは雲泥(これもかなり大げさ)の差だと思います。

まっ、せめて左右同じように調整して下さいませ。

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