NowDO.com > 能動登山教室 > その6
山を楽しく安全に登るための55章
 by 森田秀巳

バテずに歩ければまずは成功
[山に登ろう]
快適な山小屋生活をおくる秘訣
  1. できれば予約しておこう
    • 緊急避難所的な意味合いもあって、昔はどこの山小屋でも予約なしに泊まることができましたが、登山者が増えてきたこともあって、個室を持つ山小屋や尾瀬など人気山岳の一部の山小屋では予約しなければ宿泊できない状況になってきました。
    • 多くの山小屋は個人営業の宿泊施設に違いないのですから、食材の計算や部屋の割り当てなど、予約があったほうが楽には違いありません。というわけで、いまの山小屋は予約したほうがいいのですが、キャンセルや予定変更は早めに。遭難したかと心配させてしまいます。

  2. 不便さをたっぷりと楽しむ
    • 山小屋は不便なところです。相部屋で、夜は電灯が消え、トイレも水洗ではありませんし、もちろん風呂はありません。
    • 最近の山小屋はいくらか近代化し、風呂や水洗トイレもポチポチ見かけるようにはなりましたが、やはりホテルのようにはいきません。
    • でもここには、大汗をかかなければ見ることのできない景色や雰囲気があります。これぞ山小屋。不便を楽しめてこそ一人前の登山者なのです。

  3. ちょっした工夫で何倍も快適になる
    • 山小屋に旅館の快適さはありませんが、その分、少しでも快適に暮らすためにさまざまな工夫を凝らす面白さがあります。

      1. 宿泊着と折り畳みハンガーで夜も快適/山では着干しが基本といっても、冷たい服は気持ちが悪いものです。こんなとき、濡れた下着とシャツはハンガーにかけ、乾いた下着の上に薄いフリースジャケットを着ましょう。暖かく、快適です。薄いフリースは軽くかさばりません。
      2. タッパーウェアとスタッフバッグで小物整理/山小屋で迷惑なのは、消灯後にがさごそ荷物をかきまわすこと。ザックの中身はいくつかのスタッフバッグ(口紐付きの小型ナイロン袋)に、下着、洗面具、着替えなどを小分けして入れておきます。またヘッドランプや眼鏡、ライター、薬などはタッパーウェアに入れておけば濡れず、つぶれず。
      3. 枕元に水筒とヘッドランプ/山の夜はけっこう喉が渇くものです。ランプがないとトイレに行けません。
      4. 名札やリボンで所有者を明確に/込んでる山小屋では、靴や干した雨具などの取り違えが心配です。間違いを防ぐには、自分のものに名札やリボンをつけておくといいでしょう。新聞紙を丸めて靴に入れておけば、履き違いを防ぐだけでなく、湿気もとれます。
      5. 声を掛け合って和気あいあい/大部屋は共同生活の場。たとえ一夜でも言葉を交わして知り合いになってしまえば、ちょっとしたことで腹を立てることもなくなります。

  4. 眠れなくても心配しないこと
    • だれだって環境が変われば眠れなくなります。そんなの当たり前。へんに悩むことはないのです。一晩くらい眠れなくても、人間はまあなんとかなるものです。
    • といっても翌日が心配でしょう。でも、横なっているだけでけっこうな休養になっているのです。同じ不眠でも、夜行列車の中とは比較になりません。それにずっと横になっていれば、なんだかんだいってウトウトしているものです。このウトウトにも睡眠効果はあるのです。
    • 眠らないことにプレッシャーを感じないことです。時間も気にしません。他人のいびきが気になる人は耳栓をすればいいのです。そっと上を向いて、きょう歩いてきた道をもう一度頭の中でたどってみましょう。きっとお花畑で夢の中。

  5. 山小屋の混雑はこうやって避ける
    • 混雑した山小屋では1枚の布団に2人寝かされることもしばしば。これが山小屋初体験ではいやになります。
    • 超混雑するのは、GW、梅雨明け10日、紅葉期の週末です。こんな時期はまずはずします。個室がある山小屋では個室を予約しておくのもいいでしょう。休みが取れれば、金・土の1泊2日で行くのもお勧めです。比較的すいている金曜日に宿泊して、混雑する土曜には下山するという寸法。
    • 時間差攻撃もあります。登山者が早朝に殺到する登山口から6〜8時間の小屋は混雑します。そこで意識的に入山時間を半日ずらすのです。また同じ山域でも、稜線からはずれた小屋、頂上から遠い小屋は比較的すいていることが多いものです。