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ヘリカルスキャン                                    2000年更新
  • Helical : らせん状の
    • Helicline : らせん状にカーブした坂道
    • Helicopter : ヘリコプター 
      ということになるようです。
  • 傾斜した回転ヘッドにテープが巻付いたとき、ヘッドによって描かれるラインは、らせん状であるためこの名前がついたと思われます。ヘリコプターのローターが回転ヘッド、空気はビデオテープということになりますか。
ヘリカルスキャン記録方式概要
左の図のように傾斜した回転ヘッドドラムにテープが巻付きます。
ここで、回転ヘッドが
からまで回転すると、映像信号がテープ上に斜めに記録されます。これをヘリカルスキャン記録方式といいます。
一方、LTC,CTL,リニアオーディオ(ch1,ch2) はオーディオテープレコーダと同じように固定ヘッドでテープ上に下図のように記録されます。
ヘリカルスキャンの記録信号状態(概要)
周りの4本の信号は無視してください。真中の斜めの線だけに注目してください。
この斜めの線状に記録された1フィールドの映像信号(下図の赤太線)の中味は概略的に次のようになります。
  • 各ラインを表示するスピードは約0.000064秒(水平走査周波数:約15.734kHz)。
    • 計算方法;
      • 絶対に動かせない音声周波数の1.5MHzをある整数で割って、モノクロ信号の15.75kHzに近くするための整数が286となるから 
        4500000/286=15734.2657342657342657342657342657 ・・・
        NTSC(カラー信号)の水平走査周波数 1/15734.2657342657342657342657342657=
        6.35555555555555555555555555555787e-5 ・・・
        1ラインは、0.000064秒となります。
      • ちなみにこのホームページではフレーム・フィールド数を「約」と記載するかについて・・・。
        上記計算から水平周波数/525本は29.97002997002997002997002997002997・・・
        となり、29.97Hzではなく、当然フィールドも59.9400599400599400599400599400599・・・
        で59.94Hzではない。(誤差範囲といわれてしまえばそれまでだが)モノクロ時代はまぎれもなく60Hzだったので、その違いをはっきりさせるために、ここでは約を使っています。
  • 毎分約1800回転で高速回転する映像記録用の回転ヘッド。
    そして、毎秒数センチ〜25センチメートルで走行するテープ。

    この2つが完璧に寸分の狂いも無く回転・走行し、ヘッドも正しくそれをとらえているなら何ら問題はありませんが(かなりの精密機械ではあるが)実際には計算通りにはいかないものです。

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