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レンズの特性・性能              2000年更新
ここでは交換可能な、主に放送・業務用レンズに関して知っておきたい用語などを記します。

レンズ関係用語集

フォーカス

いわゆる「ピント」。

ピンぼけ(ピントが甘いこと)のようにピントと表現することが多い。
放送用レンズでは、被写体にズームイン〜フォーカス(ピントを取る)〜必要サイズまでズームアウトという手順(この作業を約2秒で行う)を踏む。

最近では、電子シャッターを利用してアイリスを開けることにより被写界深度を浅くしてフォーカスを合わせやすくするカメラもある(かえって時間がかかって、ほとんど意味無いと思うが・・・)。
ズーム

まれに単焦点レンズも使われるが、ほとんどの場合、ズームレンズを使う。
ZI(ズームイン・ズームアップ)、ZO(ズームアウト・ズームバック)と略記する。

通常のカメラワークではズームをする場合、必ずパンを伴うのでかなり難しいテクニックとなる。

パンを伴わないズームは、センターズームと言い(それによって出来上がる映像をポン引き、ポン寄りという)カメラマンに最も嫌われるカメラワーク。
アイリス

絞りのこと。

6〜9枚の羽根を使って、レンズを通る光の量を調整するため、アパーチャーという言い方もある。

また、フィルムの露光時間という意味でエクスポージャーとも言う。

レンズに記載されている数字は光の通る穴の面積の逆数の平方根。
開口面積が1/2になれば√2≒1.4、1/4になれば√4=2、1/8は√8≒2.8・・・となるので、1.4-2-2.8-4-5.6-8-11-16・・・という数字になる。

隣の数字は開口面積が2倍または1/2ということ。
エクステンダー

レンズの前面に取付けるテレコンバータと同じ役目をする、焦点距離を2倍程度に伸ばすレンズ。

重いテレコンを持ち歩かなくて済むので便利だが、エクステンダーを入れるとFナンバーは倍率分暗くなる。

また、解像力が低下するので最低でも f 4以上に絞り込む必要がある。
バックフォーカス

通常、バヨネットマウントで簡単にレンズの取り外しができるようになっているが、マウントからCCD受光面までの距離(フランジバック)がカメラによって若干異なることがある。

従って、レンズやカメラを変更した場合、バックフォーカスの調整が必要になる。

バックフォーカスがずれていると、マクロと同様、ズームによりフォーカスがずれてしまう。
焦点距離

フォーカスが無限遠に合っているときのレンズから受光面までの距離。

これは、イメージサイズにも左右されるため、2/3吋用のレンズを1/2吋のカメラに取付けると、望遠側に焦点距離がシフトする。

人間の目に近いものを標準レンズと言う。

一般のビデオズームレンズは、最広角で7mm〜9mm程度(2/3インチの撮像素子の場合)を標準ズーム、それより望遠側を望遠ズーム、広角側をショートズームという。
被写界深度

被写体側の、フォーカスが合っているように見える(許容錯乱円より小さいボケの場合)範囲。
ズーム・アイリス・被写体までの距離により、被写界深度をコントロールし、パンフォーカス(画面全体にほぼピントが合っている)にしたり、前後をぼかして被写体を強調したりする。

前方被写界深度より後方被写界深度が深い。
絞り込む 絞りを開ける
広角 望遠
遠い 近い
OD・
マクロ

最短撮影距離(最至近距離):Minimum Object(Optical) Distance.

ピントの合う範囲で、レンズの前玉(ビデオの場合。写真機の場合はフィルム面)から被写体までの最短距離。

それ以上近づく場合はマクロ機構を使う。
マクロでは、ほぼ0cmまで近づけるがズームはできない。

写真系レンズでは、近づくほどレンズが撮像面から遠くなるので、レンズが暗くなる=f値が大きくなるので注意が必要。

逆に言うと、マクロという表示までレンズの距離目盛を動かしてもf値が変わらないものは、正式にはマクロ風レンズ。
MTF他 焦点距離・被写界深度・焦点深度とともに専門的な解説は、富士写真光機(FUJINON)にリンクしていますので、そちらもご参考ください。
バヨネットマウント 元は銃剣の意。取り外し可能なものにこの名がついている。

ちなみにBNCとは Bayonet type "N" conectorの略。

取付けタイプにより、B3(放送用池上製カメラ)とB4(池上以外)に分けられる。
フィルター・
コンバータ
MC(Multi Coat)フィルター

レンズ保護用に必需品。何かにぶつかる、小石が飛んでくる、しぶきがかかる、子供がレンズをさわるなどあらゆるところで活躍。
ND(Neutral Density)

最近のカメラは相当明るいので、被写界深度コントロール用に。
ND−4,8,400など状況に応じて。
クローズアップ(プロクサー)

小物の物撮り用に。
アタッチメント

ワイドアタッチメントやフィッシュアイアタッチメント。
ズームはできないが、低価格・軽量が売り。
コンバータ
  1. テレコンバータ
  2. ワイドコンバータ
いずれもズームができるので便利。ただ、かなり重いのが・・・。


使いやすいレンズの条件

焦点距離

標準ズームは短いほど使いやすい。

以前は9mmが標準だったが、近年、急速に焦点距離が短くなり、標準とされるものは8mm〜7.3mm程度とかなり広角までカバーできるようになった。

望遠側の1mmはそれほど大きな問題にならないが、広角側で1mmワイドになるということはとてもうれしい。
MOD

これも短いほど使いやすい。

室内など被写体との距離をとれない場合ショートズーム(MOD=30cm前後)を使わざるを得なかった(これがショートズームを使う最も大きな理由)。

標準ズームでは80cmが標準的なMODだったが、近年55cm前後というショートMODレンズを使えるようになり、これもうれしい限り。
その他使い勝手

  1. 小型・軽量
    • 当然小さく軽いほうがカメラマンの負担は軽い。
  2. インナーフォーカス
    • PLフィルターなどはレンズ前玉が回転してしまうと困る。角型フードがステータス?
  3. 適度なズームの粘り
    • 主にマニュアルズームを使うカメラマンにとってはこの粘り具合がとても重要。
  4. 音の静かなアイリスリング
    • アイリスを変えるたびにジージー音がするのは困る。
  5. 雨や水しぶき、ホコリに強い
    • 雨ニモマケズ風ニモマケナイ。
  6. ストロークの長いズームサーボレバー
    • ほとんど使わないが、ストロークが長いほどコントロールしやすい。
  7. マクロレバーが軽い(2/3インチレンズの場合)
    • 被写体とMOD以上に至近の場合、マクロでフォーカスをとる。この時、マクロレバーが動かしやすいことが必要。
  8. エクステンダー付
    • なんだかんだいいながら役にたつので。

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