甲状腺全摘、手術後の記録 バセドウ病(甲状腺機能亢進症) |
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20:最終回、退院後初検診 | ||||||||||||||||||||||||||||||
2018年9月20日 最終回 検診までの術後の経過を簡潔メモ書きしときます。 とりあえず、退院後の痛みの具合やらリハビリ散歩やら、気になったことをメモしているので、そこを記録として残しておきます。
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9月20日(木) 術後20日、退院後最初の受診日です。 検査は採血のみ。 結論からすると、ほっとした〜〜、いろんな面で。 精密検査の結果も、悪性腫瘍なんかじゃなく、純然たるバセドウ病。 三種の神器すなわちTSH、FT3、FT4もほぼ基準範囲。 従って、チラーヂンSx2錠も継続です。 ただ、手術後と逆にカルシウムが高くなってしまったので、乳酸カルシウムとワンアルファを半分に減らします。 これで1ヶ月後に再検診して全てOKになる予定。 |
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悩みのタネ3種 その1 食欲がない 薬が効きすぎての副作用に近い状況なので、カルシウム系を減らして様子見です。 その2 喉の引っ張り感 先生がまた模型を持ち出して 「ここにくっついてる甲状腺を取るから・・・」 と分かりやすく説明してくれます。 聞きながら、思わず、 手術前に聞かないで正解! 想像しただけで痛いし、怖いし、気持ち悪い、です。 横1本切るのは皮膚だけ。 それじゃ出せないから、喉ぼとけから鎖骨のところまで四角く窓をあけるように、いろんなものを切る。 その切った部分が再度くっついて元通りに戻るので、どうしてもツッパリ感は出る。 ということだそうです。 これから手術する方が読むかもしれないので、図解などせずにおきます。 なんで喉ぼとけ周りがしびれるんだろう?という疑問も一気に払拭。 その3 声が出にくい 反回神経も問題ないので、たくさん声を出すことがリハビリになる。 ※反回神経:声帯につながる神経。 脳から出た神経が胸まで下がってからUターンして声帯に戻るので反回神経と言うそうです。 しかし、何が楽しくて、行って戻るんだか・・・ |
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全てクリアになるのはやはり半年くらいかかるけど、もう、パックリいくことはない! さすがに、カメラ担ぐのは今月は止めて、来月からにしなさいと念を押されます。 1.どんどん歩く。首に負担が無ければ、運動も大丈夫。 2.声が出にくいのは仕方ないけど、どんどん話せば早く治る。 3.できるだけ水分をとるように心がける。 という指示を受けました。 |
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3番の水分というのは、全身麻酔の後遺症というか、その後の点滴の影響もあり、若干クレアチニンの数値が上がってしまいました。 すなわち、腎臓機能の低下です。 これも、心配するほどのことでもないのですが、とりあえず、カルシウムを減らして胃の負担も軽くなってくるはずだから、食欲も出てくるだろうし、ついでに水分もたっぷり取って、腎臓もケアしちゃおう!という流れのようです。 |
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Atfineは、数字的には84日分用意してあるのですが、先生からも最低3ヶ月は続けなさいとのことで、次回の検診の時に追加しようと思います。 2006年に切腹した後が10年以上痛かったので、今回はちゃんとケアしていこうと思います。 もうひと箱用意すれば、126日、4か月です。 これで万全でしょう。 Atfineの効能として、引っ張りの緩和と同時に「紫外線カット」があります。 何だか良くわからん「UVA85%、UVB90%」のカット率らしい。 どうも、この100%じゃないところに微妙に引っかかるのはディレクター病? ちょっと良かったなぁと思うのは、これから秋〜冬。 夏に首カバーは厳しい! 会津木綿の藍色金魚とゲゲゲの「いったんもめん」手ぬぐいを半分に切って4枚のプチバンダナにして、まだチョット暑い時期を乗り切れば冬はマフラーなのだ! |
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2018年9月20日 最終回。お読みいただきありがとうございました。 |
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この話は2015年5月に始まりました。 3年4ヶ月かかって最終回です。 「知らない」ということは「とても恐ろしいこと」 つくずく思い知らされました。 そして、信じるべきか否かということが、もっと恐ろしいことだと知りました。 幸いにも最後の最後で市大病院のN先生に執刀していただき、新たな一歩を踏み出すことができます。 N先生には感謝の気持ちしかありません。 はたしてこれもラッキー/アンラッキーの話なのでしょうか? あのまま最初の病院に固執していたら、今、どうなっているのかと思うとぞっとします。 さて、甲状腺機能亢進症いわゆるバセドウ病は女性:男性が4:1ともいわれています。 私はこの数字にも若干の疑問があります。 私はバセドウ病の診断を受けるまで1年以上原因不明の不調があり、半年間は心不全の治療をしています。 この治療中は「もしかしたら・・・」と本気で考えていました。 もしか、にならなかったのは超ラッキーなだけかもしれません。 しかし、バセドウ病の治療を始めてからわずか1ヶ月で不整脈・心房細動が良くなり、3ヶ月で心不全が治っています。 これは、逆に考えれば、バセドウとわからず、そのまま心不全の治療を続けていれば、もしかすると脳梗塞や心筋梗塞ですでにあの世だったかもしれません。 何度もカテーテルアブレーションを受けていたかもしれません。 もし、 「心臓の病気があるときは必ずバセドウ病の検査をする」 と決まっていれば、手遅れにならずに済む人もいると思います。 そういうのって、男性が多い気もします。 バセドウの検査がメタボ検診に組み込まれていれば、バセドウ病の男女比率が同じになるかもしれません。 そんな「かんぐり」さえ生まれました。 |
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ひつこいようですが、もう一度書きます。 甲状腺機能亢進症、低下症、バセドウ病という検査結果が出たら、迷わず専門病院。 遠い方は泊りがけでも行ってください。 私は治療開始から2ヶ月後、急激に甲状腺が肥大し、その重大さに気づかない医師だったため、結局全摘出するしかなくなったととらえています。 その病院では甲状腺エコーで大きさが2〜3倍と診断されてましたが、正しくは5〜6倍でした。 甲状腺は通常、15〜20gと言われていますが、伊藤病院で検査した時は116g、経験豊富な専門病院ならほぼ狂いなく大きさ、重さを診断できます。 甲状腺エコーに慣れた技術者が検査して、それを専門医が診断しないとエコーさえ不正確なのです。 エコー技術者と専門医のどちらに不備があっても正しい診断は難しいのかもしれません。 なんでこんな病院を信じてしまった? 長い間辛かったし、自分の無知に腹も立ちます。 でも、今は受け入れ、前を先を見ることにします。 専門医には専門医ならではの手法があります。 放射性ヨウ素アイソトープ治療もできます。 無駄な時間が長ければ優秀な専門医でも摘出しか選択の余地が無くなります。 一人でも多くの方のお役に立てればうれしい限りです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 |
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addendum: 2019年6月、術後10ヶ月、完治宣言! |
目次 |
01:前フリ(最悪の生活習慣) 02:症状と言えるかどうか? 03:心不全。不整脈と心房細動って何? 04:横浜市立市民病院 納豆人間復活! 05:甲状腺機能亢進症(バセドウ病) 06:副作用 07:体重のこと、甲状腺の腫れ 08:そして・・・ぶり返し 09:薬と症状の因果関係の訂正? 10:1年が過ぎて、2年目に突入 11:トレッドミル検査 12:アイソトープ治療の行方 13:ヨウ化カリウム 14:ヨウ化カリウム その後 15:ヨウ化カリウム中止 16:メルカゾール限界量に挑戦 17:最後の決断 18:横浜市立大学附属病院 19:全身麻酔、甲状腺全摘出手術 20:最終回、退院後初検診 Add:2019年6月、術後10ヶ月、完治宣言! |